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【高齢者・認知機能検査】記憶力テスト、「手がかり再生」完全解説2019年版

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認知機能検査には3つの検査項目がある

認知機能検査は高齢者の記憶力や判断力の低下について測定する目的で行われるもので、検査項目は「時間の見当識」、「手がかり再生」、「時計描写」の3つです。

この結果によって「認知症のおそれがある」、「認知機能低下のおそれがある」、「認知機能低下のおそれがない」の判定が行われますが、合格、不合格にわかれるのではなく、免許を更新する際に必要な講習の内容や所要時間、費用が変わってきます。

認知機能検査の最高点は100点、最低点は0点、分類は0点~48点の第1分類、49点~75点の第二分類、76点~100点の第3分類で、第1分類となった場合は専門医の診断を受け問題がない場合に限って高齢者講習の受講が可能となります。

専門医によって認知症と診断された場合は、免許取り消しなどの行政処分の対象です。

75歳以上の運転者は免許更新時以外も認知機能検査の対象となることがある

平成29年3月12日に施行された道路交通法改正では、75歳以上の運転者に関する高齢者講習にも変更があります。

法改正前であれば認知機能検査が行われるのは免許更新時のみとなっていましたが、法改正後は18項目の違反を犯した場合に臨時の認知機能検査が行われることになっています。

対象となる18項目の違反行為は信号無視や通行区分違反などで、これによって検査を受け、以前よりも結果が悪くなっている場合は臨時高齢者講習の受講が必須です。

この場合も、検査結果で認知症のおそれがあると判定されると医師の診断書が必要になり、認知症と診断されれば免許取り消しなどの行政処分が行われます。

また、臨時高齢者講習を受講しなかった場合は、免許停止の処分対象となります。

こうした法改正が行われた理由は、免許の更新が3年に一度しか行われず、その間に認知機能が低下する可能性が十分に考えられるからです。

「手がかり再生」とは

手がかり再生は、認知機能検査の中でも重要なポイントを占めると言われています。

難易度が高く、配点も高いため手がかり再生でのミスが結果に大きく影響すると考えて良いでしょう。

これは、記憶力のテストです。この検査結果でこの後に受ける講習の内容が変わってきます。最初に一度に4枚ずつ、合計で16枚の絵を見せられてから、何が書いてあったかのかについてあとで答えてもらうから覚えてくださいと言われます。そして、記憶した絵を後で行うわれる検査で答えます。つまり、先に問題の答えを見せるしっかり記憶し、あとから出てくる問題で全部答えるというわけです。

イラストは4種のパターンがあって、当日の検査ごとで出されるパターンが変わります。16種類のものが4パターンで合計64種類なので、全部覚えることができれば100点満点になるはずです。しかし、全てをパターンごとに記憶するのはなかなか大変なことなので、64種類のイラストがすべて覚えられるのであれば、まず認知症ではありません。
それでは、すべてのパターンについてあげていくと長くなりますので、ひとつだけ説明していきます。

「パターンA」では、「大砲」という戦いの武器、「オルガン」という楽器、「耳」という体の一部、「ラジオ」という電気製品のものと、「てんとう虫」という昆虫、「ライオン」という動物、「たけのこ」という野菜、「フライパン」という台所用品というもの、「ものさし」という文房具、「オートバイ」という乗り物というもの、「ぶどう」という果物、「スカート」という衣類というもの、そして「ニワトリ」という鳥、「バラ」という花、「ペンチ」という大工道具、「ベッド」という家具という組み合わせです。

例を挙げてみますと、たとえばパターンAの場合であれば、「これは大砲です。」、「これはオルガンです。」、「これは耳です。」、「これはラジオです。」といったような感じで、最初にひとつのページにつき4種類の絵について説明されます。この説明がされてから、質問者のほうから質問をされるので皆さんは声に出して答えてくださいといった感じで言われますので、そこからひとつずつ質問に答えていくことになります。

たとえば、「このなかに体の一部がありますが、いったい何でしょうか?」といった感じで聞かれた場合には、その場にいる質問された受検者の皆さんは大きな声ではっきりと「耳です。」といったような感じで答えます。そして、次に「それでは、このなかに電気製品がありますが、それはいったい何でしょうか?」と聞かれたら、「ラジオです。」といったように答えます。答え方はいたってシンプルです。このような感じで、ひとつのページに4種類の絵がありますから、4ページで合計16枚あるイラストについてヒントから答えていくということをすることになります。余談ですが、この16枚あるイラストの紹介にはそれぞれかっこ書きでその絵が何なのかということのヒントが書かれていると思います。たとえば、それが大砲であったとしたら、【大砲(戦いの武器)】といった感じです。

問題3の「自由再生」では、16枚ある絵を思い出すのですが、ここではヒントが存在しません。回答用紙3のケースでは、先ほど覚えておいた16枚ある絵をすべてヒントがない状態で回答していくことになるというわけです。
書き出していく順番というのは、別にかならずしも覚えていった順番である必要はありませんし、思い出せた順番で大丈夫です。また、実際に書く方法については、漢字でなくてもひらがなやカタカナなどいずれものでもよく、もっと言いますと、別に日本語ではなくてフランス語やスペイン語などでも問題ありません。そして、似ているものを書いていても回答を誤りであるとみなされるケースもございますので、検査官の方の言ったその通りのものをかならず書いてください。たとえばご回答の例としては、大砲なのに鉄砲とい書いたり、ペンなのに万年筆と書いたりするといった感じです。

問題4の「手がかり再生」にはヒントがあります。回答用紙4では、すでに紹介したヒントがきちんと左に書かれています。ですから、この書かれているヒントを活かしながら、再びすべての絵をもう一度思い出すことを求められる問題です。たとえば、戦いの武器であれば 「大砲」、楽器であれば「オルガン」といった感じです。

問題3と問題4の配点についてですが、ヒントが無い問題3での回答の場合には、正答であれば1問あたり2点になり全問正解できたとしたら32点になります。「手掛かり再生」の問題4の場合には、問題3で回答することができなかった絵を回答することができた場合、1点が加点されます。

たとえば、問題3のときに10個の絵を回答することできたという場合、10個でそれぞれ2点なので20点になります。しかし、問題4で回答することができなかった残り6つを補えたとしたらこのぶんの点が加算された結果、合計で26点になります。

ちなみに、この検査で20点未満という結果になった場合、2分類もしくは7950円かかる3時間講習を受けることになってしまいますから、しっかりとこの問題で良い点を取るということがとにかく大切ですから、あらかじめ予習しておくほうがいいでしょう。

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投稿日:2019年9月28日 更新日:

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