最初に触れておきたいこととして、こちらをお読みくださっている皆さんの中には、「30代から終活をスタートするというのはいくらなんでも早すぎるのでは?」とお考えになる方々のほうが圧倒的に多いのではないかということです。30代のあいだに何らかの終活の必要性を感じるような諸事情がおありということでなければ、あまり終活を意識するということはないかもしれません。
とはいうものの、私たちの人生というのは全員共通で、一体どのようなタイミングでどのようなことが発生するのかということはわからないものです。想定外の事態に早めの時期から準備を進めておくのは、少なくともマイナスではありません。そして、ちょっとずつ30代のうちにご夫婦で終活を進めれば、ご高齢になってからの負担が軽減されます。
お墓
30代でお墓の契約をするというのは、あまりおすすめではありません。遠方へのお引越しの可能性もありますし、さらに良いお墓に出合える可能性も充分にあるからです。お子様がいらっしゃれば学費もまだ必要ですので、大きなお金が必要な終活は避けるほうが無難です。
エンディングノート
30代の終活においては、何か具体的なアクションを起こすより、日々の生活における心構えが大切です。なかでもおすすめしたいのは、エンディングノートの存在です。30代のご夫婦の場合、パートナーのためになるからです。
たとえご結婚なさっていて夫婦円満だったとしても、家計にかんしては奥様にすべて任せているという男性の方々であれば銀行口座が把握できていない可能性もあります。そして、旦那さんの金融資産とか、旦那さんが使用なさっているインターネットサービスを把握していない女性も少なくないと思います。銀行口座ひとつにしても、家計用と給与用と複数の口座がある方々も多いでしょう。さらには、ご夫婦がご結婚前に作っていた銀行の口座もあるのではないでしょうか。
近年では、インターネットバンキングを日ごろからご利用になっているというネットバンキングユーザーの方々も増えてきていますので、あらかじめお互いに情報を共有しておきましょう。銀行口座以外に、デビットカードやクレジットカードやデビットカードも同じことが言えます。こうした情報をお互いに確認してみることは、全体像の把握につながりますし、おふたりでの終活をきっかけにして、もう今となっては使っていない銀行口座やクレジットカードを解約なさる方々もいらっしゃいます。
年代別の夫婦の終活のポイント
年代別の独身の終活のポイント