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離壇料(りだんりょう)とは?お墓を移設する・檀家を離れるときの費用!相場はいくら?

投稿日:2020年4月18日 更新日:

Ridanryou

お墓を移転、撤去するときに「お寺」も別の場所にお世話になるので、「檀家(だんか)」を離れることになります。この離れるときのことを「離壇(りだん)」と呼び、その際に発生する料金のことを「離壇料(りだんりょう)」と呼びます。現代では、お墓を継承する人がいなくなったり、生まれ育った地を離れて暮らす人が多く、その結果として離壇を決意する人が増えています。

終活アドバイザー「鈴木」
鈴木
そこで今回は、離壇をする方法や離壇料について詳しくご紹介します。

檀家を離れ離壇する理由とは?

それではまず、離壇料が発生する事象である檀家を離れる理由や、檀家の意味などを解説します。

そもそも檀家とは?

檀家というのは、江戸時代に制定された「檀家制度」というものが由来となり、現在でも続いている風習です。江戸時代にはキリスト教を禁止した幕府が「宗教統制」を目的として、檀家制度を始めました。しかし、徐々に「戸籍制度」という目的で檀家制度が利用されるようになりました。

昔は檀家制度によって、お寺を変更することや宗旨を変更することは認められていませんでした。とにかくお寺の権限というのは、檀家に対してとても強いものであり、檀家はお寺お布施を支払うことが義務だと説いていたのです。さらに経済的な支援や参拝なども、檀家は欠かさないようにと強く言われていました。

しかし、現在ではそこまでお寺の権限を使って、様々なことを檀家に強いることはありません。

檀家を離れる離壇とは?

現代では、お墓やお寺と疎遠になる人も増えているので、自身やその家族が檀家だという意識がない人も多いです。しかし、自身の家系のお墓がお寺にある場合には、そのお寺の檀家ということになります。

そして、このお寺の檀家を離れる行為を「離壇」と呼びます。では、どうして離壇をすることになるのか、その理由についてご紹介します。

・自宅からお墓がとても遠くなってしまったので、参拝できないから
・高齢になってお墓参りが辛くなってきたから
・お墓を継承する人がいなくなってしまったから

このような理由により、お墓を移設・撤去させなければならない人は、お寺から離壇することになります。

離壇するときの方法

それでは実際に、どのような手続きを踏んで離壇が成立するのかをご紹介します。

お墓を移設・撤去することを「改葬(かいそう)」と呼びます。お墓はお寺の土地に建てられているので、お墓を移設・撤去する場合には「お墓の返還手続き」を行います。お寺の土地を借りているという状態なので、遺骨を勝手にお墓から取り出すことはできません。

手続きに必要なもの

・埋葬証明書(いまあるお墓の管理者が発行する)
・改葬許可申請書(お墓のある市町村の役所で届け出をする)
・改葬許可証(改葬許可申請書を役所に提出するともらえる)

改葬に関する許可証などは、お墓を新しい場所に移すときのみ必要です。

また、遺骨をお墓から出すときには、遺骨の数・名前・命日・納骨された日の情報が必要なので、お寺の「過去帳」を見せてもらいましょう。

お墓自体を撤去する場合には、「閉眼供養」というお墓の魂抜きを行ってもらう必要があります。

離壇には離壇料がかかる?

実は檀家をやめると、お布施と同じように離壇料を支払う必要があります。とはいっても、これまでにお墓をお寺に置いてもらい、守ってもらったことなどに対して感謝の気持ちを表したものなので、強制ではありません。

ただ、強制ではないものの、長く守っていただいた感謝の気持ちを示すためには、離壇料として渡すのが1番分かりやすい方法ともいえます。離壇をすると、お寺の敷地に工事業者が入ってお墓を移設することになります。また、様々な手続きのための書類も、お寺にお願いする形になりますので、お寺側としてもやることは色々とあります。そういった手間などを考えても、離壇料を渡すのは最適な方法と思っていいでしょう。

ちなみに、お寺によって離壇料は不要としているところもありますが、中にはお寺が離壇料を請求することもあります。もし想定していた金額よりも、遥かに大きな金額を請求された場合には、お寺側と話し合いをしてみましょう。それでもうまくいかない場合には、行政書士などに相談をしてみましょう。

離壇料の相場はいくら?

離壇料は、あくまでもお墓を守ってくれたことへの感謝の気持ちを「お金」で表したものです。なので、生活が困窮している場合などに、無理をして高額な離壇料を渡す必要はありません。

感謝の気持ちに対して相場を付けるというのは、とても難しいことです。その中でも、多くの人が目安としている金額が「3万円~15万円程」です。この金額は、法要をしたときにかかるお布施の費用と同じくらいと考えられています。

また、お墓を撤去するときには「閉眼供養」をしてもらうので、相場に3~5万円程度プラスした金額になると考えていいでしょう。

離壇料でトラブルにならないように気を付けましょう

離壇するときに、離壇料を渡す風習を知らないでいると、後々になってトラブルが発生する可能性もあります。後味が悪くならないためにも、離壇料について理解を深めておくといいでしょう。

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