粉骨機(ふんこつき)とは、遺骨を粉骨することができる機械のことです。なぜ遺骨を粉骨するのか、その理由は様々あります。例えば、手元供養や散骨を希望する場合には、粉骨機を使って遺骨を粉々にする必要があります。

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粉骨機を使うシーンとは?
粉骨機は、遺骨を粉末状にすることができる機械です。一般的には、お墓に納骨をするので遺骨を粉骨する必要はありません。ただ、特定のシーンでは遺骨を粉骨する必要があります。では、どのような場合に粉骨機を使うことになるのかをみていきましょう。
散骨をする場合
近年では、遺骨を「散骨」する人が増えています。いわゆる「自然葬」と呼ばれるもので、海・山などの自然環境に遺骨を還すという目的があります。散骨をするときには、遺骨をそのままの状態で撒くことはできません。基本的には、粉骨機を使って粉末状にした遺骨を自然に還します。
散骨には、様々な種類があります。
・宇宙葬:宇宙に遺骨を撒く
・モンブラン葬:上空から山林に遺骨を撒く
このように、散骨をするにしても様々な方法があります。そしてどの散骨でも、環境保護の観点や、周りの住民に対するマナーなどを考慮して、遺骨を粉末状にするのがルールとなります。
もし、遺骨を粉骨せずに散骨すると「遺棄事件」と勘違いされる可能性がありますし、それが罰則となることもあります。
納骨のときに少ない容積にする場合
遺骨を粉骨するもう1つの理由は、遺骨の容積を少なくすることです。粉骨をすれば、遺骨の容積は「1/3~1/5」程度にまで少なくすることが可能です。こうすることで、永代供養をしたときに納骨の量を減らすことができます。
また、「手元供養」をする場合には、粉末状になった遺骨を小さな瓶やペンダントの中に入れて持ち歩くことができます。粉末状にすることで、いつでも供養ができるので遺族の気持ち的にも良い影響が出てくるようになります。
粉骨機を購入する?レンタルする?
粉骨機というのは、一生に一度使うかどうかといったところです。なので、自分で購入する人はあまりいないのですが、購入することも可能です。また、レンタルを行っている業者もあるので、借りることも可能です。
購入する場合
粉骨機は数万円~数十万円という値幅で販売されています。かなり値段に差がありますので、どの程度の製品を購入すべきなのかをじっくりと考えましょう。
レンタルする場合
粉骨機は「NPO法人やすらか庵」にて、レンタルで提供しています。こちらでレンタルする場合には、ホームページからレンタルの申し込みをします。1週間で1万7,800円にて借りることが可能です。
個人で粉骨機を使ってもいいの?
粉骨機で遺骨を粉骨するのは、専門的な職業の人でなければできないのでは?と思っている人もいるでしょう。実は、個人的に遺骨を粉骨機で粉末状にすることはできます。ただ、注意すべき点もあります。
心理的に負担がかかる
大切な人の遺骨を自分で粉骨するというのは、なかなか心理的に負担が大きな行為ともいえます。絶対に誰にも触れさせたくない、自分でやりたいという強い希望があるのであれば、実践してもいいかもしれませんが、そういった覚悟がないのであれば専門業者に任せるのがいいでしょう。
手間と時間がかかる
自分で粉骨をすれば、費用は抑えることができるのですが、手間と時間がかかります。また、完璧な粉末状にするのは難しいので、ふぞろいになってしまうことがあります。何度もやり直すのは、とても大変なことです。
粉骨を専門業者に依頼するときの費用や時間
粉骨を専門業者に依頼すれば、自分でやる必要はありません。費用相場は1万円~4万円程度となり、業者によってサービスや料金が異なります。
散骨をするならサポートをしてくれる業者を選ぶ
粉骨する理由が散骨であれば、散骨までサポートをしてくれる業者に依頼をするといいでしょう。遺骨サイズによって料金が異なりますが、散骨の知識を持っている専門家と一緒に散骨をするのがおすすめです。
郵送なら数日で返送してくれることもある
専門業者の中には、郵送で遺骨を受け取ってくれるところもあります。その場合、粉骨をして返送してくれるまでに、たった数日で済んでしまうこともあります。時間がない場合には、このようにスピーディーに対応してくれる業者を選ぶのもいいでしょう。
粉骨機はプロに任せるのがおすすめ
粉骨機は購入もレンタルもできますが、しっかりと丁寧に粉骨したい場合にはプロに任せるのが1番です。自分で粉骨することもできますが、粉骨機を使ったことがない場合や粉骨機ではなく「すり鉢」などで粉骨する場合には、とても手間がかかります。
