永代供養(えいだいくよう)という言葉を聞いたことはありますか。永代供養料を支払うことにより、その後は供養も管理もお任せできるという供養方法になります。奥の場合は、33回忌までという契約期間などがあり、契約が終われば他の家族と一緒に管理されることになります。では、永代供養のメリット・デメリットや種類、費用について詳しくご説明します。
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永代供養のメリットとデメリット
永代供養は料金を支払っておけば、契約期間が残っている間は管理をお任せできるというもので、供養方法の1つとなります。では、具体的に永代供養を行うメリットとデメリットについて、ご説明しましょう。
永代供養のメリットとは?
それでは、永代供養のメリットからみていきましょう。
・メリット1、宗教や宗派は関係ない
永代供養を利用する人の宗教や宗派などは不問なので、どのような方でも利用することが可能です。一般的な寺院墓地であれば、利用する人は檀家でなければならないなど条件があるものですが、永代供養ではそのような決まりはありません。
メリット2、法要などの供養をお任せできる
永代供養を利用すれば、遺族がお墓の管理や法要などの供養を行わなくて済みます。すべては、墓地や霊園の管理者が行ってくれるので、お任せすることが可能です。
メリット3、継承者は不要
お墓というのは一般的に考えれば継承者が必要ですが、永代供養を利用すれば継承者は不要です。お墓の継承者に関しては、問題が起きるケースもありますので、考えずに済むというのは大きなメリットの1つです。
メリット4、生前に申し込みができる
永代供養は生前に自分で申し込みをすることができます。契約するときに支払いをしますので、生前にすべて済ましておけば自分が死んだあとに遺族に迷惑をかけなくて済みます。こうやって自分のことを整理しておくと、気持ちがスッキリするという人も多いです。
メリット5、一般的なお墓よりも安い
永代供養は墓石のお金が不要ですし、最初に一式料金を支払ってしまえばその後に費用がかかることもありません。ですから、一般的なお墓と比較するとかなり安価で供養することができます。
永代供養のデメリットとは?
それでは、永代供養のデメリットについてみていきましょう。
デメリット1、期間は永遠ではない
永代供養という名前ではありますが、永遠に供養してもらえるというわけではありません。永代供養の契約期間は「33回忌まで」「50回忌まで」と決められていることが多く、それ以降になると契約が切れてしまいます。
デメリット2、遺骨を取り出せなくなる
永代供養には期間が設けられていると説明しましたが、期間が過ぎると遺骨は他の遺骨と一緒にまとめて管理されることになります。そうなると、遺族が遺骨を取り出すことができなくなりますので、注意が必要です。
デメリット3、親族に反対される
永代供養を行うことを決意したとしても、親族から反対される可能性があります。先祖の墓を代々守ってきた檀家であれば、なおさら永代供養は認めたくないという気持ちが強いです。こういった考えの違いなどもあり、親族を説得するのに時間がかかる可能性があります。
永代供養の種類と費用について
永代供養には様々な種類があり、それに応じて費用も異なります。
◆集合墓
納骨する区画があり、そこで複数の人の骨壺を納めるというスタイルです。
費用は20~50万円程度となります。個別に区画を用意して納骨をするので、費用もそれなりにかかってしまいます。
◆合祀墓
骨壺から遺骨を出して、他の人の遺骨と一緒に埋葬するスタイルです。他の人とまとめられるということもあり、費用は3~10万円程度となります。合祀墓は、永代供養の種類の中でも1番安価になります。
◆夫婦墓・個人墓
一般的なお墓と同じく、区画が決められていてそこに墓石を建てるというスタイルです。個別で墓石を建てるので、費用は100~200万円ほどかかります。永代供養の中では、高額な費用になります。
◆納骨堂
遺骨を納めることができる施設のことで、骨壺に入れた状態で納骨堂に納めます。費用は10~100万円ほどになっており、納骨堂の場所、種類、期間などにより異なります。
永代供養の送骨納骨サービス
合祀墓の一部では、送骨納骨を受け付けている場所があります。送骨納骨とは、骨壺を郵送で寺院に贈り、納骨をしてもらうという方法です。
契約内容などにより金額は異なりますが、3~5万円ほどで永代供養を利用することが可能です。
ただ、中には郵送で納骨するということを否定する人もいます。しかし、体が動かなくて納骨に行けないという人などからすれば、とても便利なサービスとして重宝されています。
永代供養を行うときは家族で相談を
永代供養にはメリットもありますが、デメリットもあります。家族や親族とよく話し合いをして、認めてもらってから永代供養の利用を決めましょう。お墓の継承などの問題もありますし、永代供養に否定的な考えの人もいますので、自分勝手に行動をしないように気を付けましょう。