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指名焼香とは?やり方を解説!
指名焼香という種類の焼香があります。焼香には様々な種類があり、そのやり方が異なります。それでは、指名焼香の意味や方法について分かりやすくご説明します。
指名焼香とはどんな意味がある?
指名焼香とは、その名の通り「指名」された人が焼香をするという方法です。
例えば、葬儀のときに喪主と遺族が焼香をしてから、その後「特定の人」を葬儀の来賓という形で指名をして焼香をするというのが、指名焼香です。
こうやって指名焼香で指名をされる人というのは、誰でもいいというわけではありません。例えば「地域の代表者」などが選ばれます。町内会長、地方議員、婦人会長などの代表者です。
その他にも、会社や団体などから代表で来ている人や、参列者がとても多くなる「社葬」なら会社の代表などが指名焼香をすることになります。
闇雲に「そこの人!お願いします!」と指名されるものではないので、一般の参列者であれば「指名されるかも?」と不安になることはありません。
指名焼香の依頼をするときのマナーや方法
指名焼香は、喪主や遺族が「指名する人」と「順番」を決めます。そして、指名した人に依頼をするのですが、一般的には10~15人程度が指名焼香の依頼を受けることになります。ただ、葬儀の規模などによって人数は異なります。
基本的には地域、会社や団体の代表が指名焼香の依頼を受けるのですが、故人とかなり深い関係にあった人などにも指名焼香を依頼することがあります。
指名焼香を依頼した人に対しては、失礼のないように振舞います。また、地域によって風習なども異なるので、そういった部分でしっかりと考えていく必要があります。風習が気になる場合には、年長者の人や葬儀社などに相談をして、段取りを考えていきましょう。
指名焼香を依頼する人と、順番を決めたら「通夜が始まるまで」には、焼香の「順位帳」を作っておき、葬儀の席順などを決定します。
ちなみにですが、一般的な焼香にも順番はあります。葬儀で行われる焼香では、下記のような順番が決められています。
- 喪主と親族など
- 指名焼香を受けた人
- 一般の参列者
指名焼香の中でも順番がありますが、指名焼香の人たちの順番というものもあるということです。
指名焼香を社葬でやる場合
指名焼香は社葬でも行われます。ちなみに社葬とはいったいどんな葬儀なのか、少しご説明します。
社葬は普通の葬儀と比較して、参列者が多く規模の大きな葬儀です。ただ、規模がメインではなく、会社や企業の経費により執り行われる葬儀のことを社葬といいます。社葬では、故人への哀悼を示すものでもあり、会社にとって社員たちの結束を強くさせるものでもあります。
そんな社葬では、「葬儀委員会」というものが置かれ、葬儀委員長というものが選ばれます。葬儀委員長になると、葬儀の「最高責任者」として動くことになります。
葬儀委員長は、喪主や遺族などと葬儀の相談などをして、葬儀の全てに関して決定することになります。ですから、葬儀委員長が喪主と一緒に指名焼香の人を決めることができます。
ちなみに葬儀委員長は、喪主よりも先に焼香をすることになります。それは、葬儀を仕切っている代表だからです。
そもそも焼香とは?
指名焼香は焼香の一種ですが、そもそも焼香とはどういった儀式なのかと疑問を抱く人も多いでしょう。そこで、焼香について簡単にご説明します。
焼香は、通夜、葬儀、法事などで行う儀式で、細かくなったお香を指でつまんで、香炉に落とすことです。
広義ではお仏壇やお墓に参る時に線香をあげる場合も焼香と言えますが、一般的に焼香というと粉末になったお香(抹香)を焚くことを指すと考えて良いでしょう。
葬儀や法要でお焼香が必要な理由
お焼香は仏教における供養の方法で、不浄を払うという意味合いで行われます。
お香は仏教に深くかかわっていますが、それは仏教の発症が香木の産地であるインドであることに関係しています。
インドは一年を通して気温が高い国でもあるため、お香は古くからニオイを消すためのものとして用いられてきました。
亡くなった人の体は気温が高いほど腐敗週の発生が早いため、インドでは遺体の腐敗臭を消すためにお香が使われており、ここから不浄を払うためにお香を焚くという仏教儀式が生まれたと言われています。
日本に仏教が伝わった時、お香も一緒に伝わってきましたが高温多湿な気候の日本でもインドと同じように遺体の腐敗臭を消す意味でお香が使われるようになりました。
今はドライアイスで遺体を保存することができるため、腐敗が急激に進むこともなくお香でニオイを消す必要はありませんが、お通夜の間もお香を絶やさない「寝ずの番」という昔ながらの風習が残っている地域も少なくありません。
寝ずの番を担当する人同士が故人の思い出を語り合う場という意味だけでなく、お香を焚き続けることでニオイを軽減する役目も生やしていたということです。
指名焼香をするときの基本的なやり方
指名焼香といっても、指名されて焼香をするという意味なので、焼香の基本的なやり方を覚えておく必要があります。では、一般的な焼香のやり方についてご説明します。
- 祭壇の前に行き喪主と遺族に向かって一礼をする
- 焼香台の前に行き遺影に向かって一礼をする
- 焼香台から抹香を右手の親指と人差し指と中指の3本でつまむ
- 抹香を香炉に入れる(宗派によって回数が異なる)
- 焼香台から一歩だけ下がっても首都遺族に向かって一礼をする
- そのまま自分が座っていた席に戻る
このような流れで、焼香を行えば問題はありません。
焼香の方法は宗派ごとに異なる
お焼香のやり方は宗派によって異なりますが、葬儀でお焼香をする時は自分の宗派の作法に従って行います。
お焼香の回数などはそれぞれ違いますが、回数ごとに意味があります。
焼香が1回の場合は死ぬことで「一」に帰るという仏教の考え方を表すもの、2回の場合は1回目が祈念の意味である主香、2回目が薫香を絶やさないという意味を込めた従香になります。
仏教では3という数字に様々な意味があるので、焼香が3回の場合の意味も色々です。
自分の宗派の作法、それの意味をしっかり理解したうえで失礼のないように焼香を行いましょう。
指名焼香されたとき依頼するときのマナーを忘れずに
指名焼香を受けた方は、しっかりと焼香を務めあげましょう。指名焼香を依頼する方は、相手に失礼のないように振舞いましょう。
