墓苑(ぼえん)という言葉を見聞きしたことはありますか。墓という文字が使われているので、お墓に関係することは知っているという人も多いでしょう。実は墓苑とは、「霊園・墓地」とほとんど同じ意味の言葉になります。墓地として使うことが、都道府県や自治体から認められている土地のことを指します。

墓苑とは?霊園との違いについて
墓苑とは、都道府県や自治体から墓地として使っていいですよ、と許可を受けた土地のことを指します。霊園や墓地と、ほとんど同じ意味で使われている言葉なのですが、運営主体により墓苑という名称が異なります。
墓苑の異なる名称とは?
墓苑は主体となって運営しているところによって、名称が変わります。
・宗教法人または公益法人:民営墓地
・寺院:寺院墓地
このように、運営主体がどこなのかによって、名称が異なっていることが分かります。ただ、名称は違うのですが、どれも墓地や霊園として機能していることに変わりはありません。
墓苑と霊園にはどんな違いがある?
墓苑とは、自治体や都道府県から「墓地として使用してよいです」と許可を受けた土地のことなのですが、実は霊園も同じ意味を持っています。ですから、名前が異なるだけで墓苑も霊園も同じものだと認識してよいでしょう。
ちなみに、墓苑は「総称」になります。そして、霊園はお墓がある場所であり「公園のように整備が行き届いている土地」のことを意味しているので、細かい部分を見ていくとそれぞれに特徴があります。
墓苑の種類3つとメリット・デメリット
墓苑を運営主体で分類すると、3つの種類があります。それぞれの名称とメリット・デメリットなどをご説明します。
民営墓地
民営墓地は「公益法人・宗教法人」が主体となり運営している墓苑になります。特徴としては、どのような宗派・宗教であっても関係なくお墓を建てることができます。民営墓地は、営利目的での経営ができないという決まりがあります。中には石材店が運営の管理に携わっているケースもあるのですが、表面上は「宗教法人」となっています。
◆メリット
それから、多くの宗教法人・公益法人が管理しているということで、お墓の販売数はとても多いという良さがあります。広大な土地に民営墓地を構えている場合には、とても綺麗な公園のようなイメージの墓地になっていることもあります。
◆デメリット
それから、民営墓地の場合は自分で好きな石材店に依頼をすることができない可能性もあります。その理由は、民営墓地が指定した石材店があるからです。
公営墓地
公営墓地は、都道府県や市町村など自治体が主体となって運営をしている墓苑です。1年に1回だけ、お墓を購入するための募集がかけられます。応募をして当選すれば、公営墓地を購入することができます。
◆メリット
◆デメリット
寺院墓地
寺院の敷地内やその近場にあり、寺院が主体となって運営している墓苑です。寺院の檀家になっている人だけが、お墓を購入することができます。
◆メリット
◆デメリット
墓苑を選ぶときは慎重に
墓苑は3つの種類がありますが、それぞれに条件や決まり事などが異なりますので、自分が適した墓苑を見つけるようにしましょう。また、墓苑を探すときに家族と相談をして、納得のいく場所を選べるように心がけておくとよいでしょう。