お墓を建てるときに「墓相(ぼそう)」を参考にすると、良いお墓になると考えられています。手相などのように、お墓にも「相」というものが存在しており、「方角・色・形・場所」などを考えます。

墓相とは?それぞれの意味を解説
それではまず、墓相の意味とそれぞれの特徴などを解説していきます。
そもそも墓相とは?
墓相とは、お墓の形や方角、色や場所などにより家庭円満、健康長寿、運気工場、子孫繁栄などに影響があるものと考えられている、いわゆる「占い」の1つです。墓相のことを「墓相学」と呼ぶこともありますが、同じ意味になります。
墓相を詳しく掘り下げると、流派がたくさんありますが、同じ方角に関しても流派によっては意味が異なることもあります。
墓相の種類と意味について
・方角
墓相では、方角をまずは1番に考えます。良い影響のある方角は「南・東南・東」になります。その中でも「東南」が1番良い方角だと考えられています。一方で、良くないとされる方角は「北西・南西・北東」になります。では、悪い方角を向いたお墓には、どのような影響が及ぶのかをみてみましょう。
北西に向けてお墓の入り口があると、病気になる、火事に遭う、不幸を招くと考えられています。
【南西】
南西に向けてお墓を建てると、自殺をする、怪我をすると考えられています。
【北東】
北東に向けてお墓を建てると、急死、夫婦が別居するなど災いが起きると考えられています。
このように、良い方角がある一方で悪い方角もありますので、できるだけ悪い方角は避けたほうがいいでしょう。ちなみに北東は「鬼門」とされており、南西は「裏鬼門」となっていますので、特に避けるべきと考えられています。
・墓石の形
墓石の形は「三段重ね(棹石、上台石、下台石)」が良いと考えられています。棹石には子孫繁栄、上台石には家業の盛衰、下台石は資産という意味が込められています。ですから、和型のお墓であれば、三段式になっているものが基本となります。
ちなみに、三段重ねの石は全てが同じ種類で統一をしなければ、「家庭内の意見が分かれる・対立が起きる」と考えられています。
近年では、墓石も様々なデザインが誕生しており、好みのデザインにする人も増えています。ただ、墓相の中で言えば「特徴的な形」をしているお墓は、生まれてきた子が早死にするといわれており、子孫断絶という意味を持ちます。
他にも、猫足型のお墓は「家庭不和・足の病気・浪費」などが起こり、長細い墓石は「養子になる・早死にする」と考えられています。
・墓石の色
墓石は石なので、基本的には同じような色合いだというイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、墓石の色も吉凶に関して影響を与えることの1つとされています。では、具体的な色とその意味をご紹介します。
家庭不和が起こり、病気になりやすく、火災を引き起こす
【黒御影石】
災難、災害などを引き寄せる力があり、親類から犯罪者が出る
【青色】
病気になりやすい、災害全般が起きやすい
【自然石】
自然石で作られたお墓は、子孫が断絶する
・お墓の大きさ
墓相では、お墓の大きさにより運気を見定めることができます。大きなお墓は「運気が下がる」といわれており、見下されるような家庭を築くことになると考えられています。墓相では、先祖のお墓よりも大きなお墓を建ててしまうと、運気が下がると考えられています。
ただ、あまりにも小さなお墓も墓相的には良いものではないので、もし大きなお墓を建てたいのであれば、先祖のお墓も一緒にして大きなお墓を建てるのが良い方法といえます。
・お墓の土
お墓に使われている土も、墓相では重要視されています。災厄を防ぐ色として「赤・朱」が効果的とされています。
墓相と五輪塔の関係
五輪塔とは、墓相学から考えて「先祖の供養塔」にするのに適しているといわれているものです。赤土を使って故人の荒魂を鎮めて、先祖の供養をすることが重要だと墓相学では考えています。
ですから、五輪塔という塔を建てることで、全てが良い方向に進むのです。五輪とは「空輪・火輪・風輪・水輪・地輪」という輪があり、万物を構成している5つのものという意味があります。
万物の要素が備わっている五輪塔は、供養に対しても大きな効力を発揮すると考えられています。
吉相墓(きっそうぼ)を目指す
墓相に基づいてお墓を建てると、そのお墓は「吉相墓」と呼ばれます。先祖を祀るための五輪塔を建てたり、他のお墓と比較して区画を広くとる必要があります。ですから、費用が高額になってしまうのですが、金銭的に無理をしていないのであれば、吉相墓を建てるのもいいでしょう。ただ、無理をしてまで建てる必要はありません。
墓相を基にして良いお墓を建てましょう
墓相がすべて整っているというのは、なかなか難しいことだと思います。ただ、少しでも良い墓相を考えながら、お墓を建てるのもいいものです。先祖のことを考えながら、自分たちの環境を良くする意味も込めて、墓相を取り入れてみてはいかがでしょうか。