喪家(そうけ)というのは、葬式をする家のことを指します。言葉を見たことがある人もいるかと思いますが、実際にどうやって読むのか分からないということも多いでしょう。「そうけ」と書きましたが、他にも読み方があります。

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喪家とは?読み方や意味を解説
まずは、喪家の正しい読み方や意味についてご説明します。喪家ってなんだろう?と疑問に思っている方は、こちらで解決していってください。
喪家の読み方
喪家は「そうけ」「もけ」「そうか」という読み方があります。なぜ、こんなにも読み方の種類があるのかというと、地域によって呼び方が異なるからです。
西日本では「もけ」が多く、東日本では「そうけ」「そうか」と呼ばれることが多いです。また、西日本は「もけ」なので喪家と書くのですが、東日本では「葬家」という漢字を使って「そうけ」「そうか」と呼びます。
このように、地域によって読み方や書き方が違うので、「喪家」という言葉を見たことがあっても、呼び方も違いますし、人によっては耳で聞くだけでは、言葉がうまく通じないという可能性もあります。
基本的には「もけ」「そうけ」という言葉を覚えておけば、問題はありません。どちらでも理解ができるでしょう。
喪家の意味とは?
喪家というのは、家族が亡くなったときの状態を指します。喪家の中で「家長」に当たる人物が「喪主」として、通夜や葬儀を執り行う代表者として務めます。
ただ、「家長」が務めるというのは昔からの風習ではあるのですが、最近では亡くなった人の「配偶者」「長男・長女」などが喪主になることがほとんどです。
喪家になり、喪主になった人というのは故人が亡くなったことを悲しむ暇がないくらいに、忙しく動くことになります。
ですから、喪家として喪主として責任を持って故人を見送ってあげる必要があるのです。例えば親どちらかが亡くなった場合、長男や長女として喪主になる人もいます。そんなとき、親の死に対する悲しみの中、忙しく喪主として動いている方が気が楽だと感じる人もいるようです。
こうやって、喪主になることで故人の死を実感し、悲しみを少しずつ緩和させていくことができるのでしょう。緊張する立場でもありますが、故人を偲んで参列してくれた人達に対する感謝の気持ちも忘れずに、失礼のないように振舞えるといいでしょう。
喪家としてやるべきこと
喪家となり、喪主になった人は何をすればいいのか?とにかくやることがたくさんあるので、万が一のことを考えて喪主になったときの立ち振る舞いについて覚えておきましょう。
<様々な連絡や手続き>
喪主になると、亡くなった人の死亡届など様々な提出物を役所に出すこと、さらに親戚や故人の友人など「死を伝えたい人」に対して連絡をするなど、最初にやることがあります。
その次に、葬儀社に通夜と葬儀の依頼をして、相談をしながらプランなどを決めていきます。急に亡くなった場合には、とても忙しいのでじっくりとプランを決めている時間がないので、後々になって「ああしておけばよかった」と思う人もいます。
そうならないために、前もって葬儀の内容などをなんとなく考えておくといいでしょう。そうすれば、急な不幸にもスムーズに対応することができます。
葬儀社と打ち合わせや相談などが終わり、あとは通夜と葬儀を実行するだけというところまで来たら、寺院にも連絡をしておきましょう。
もちろんこれらを喪主が1人で行う必要はありません。遺族や親族などで手分けをしながら、助け合って通夜と葬儀を執り行えるように準備を進めていきます。
<喪家が着るべき服の種類>
喪家というのは、参列してくれる人よりも「格上」の洋服を着る必要があります。ですから、参列者と同じ喪服ではダメなのです。
喪家の男性は「モーニングコート」「ブラックスーツ」を着用し、女性は「和装なら黒無地の礼装と黒帯」「洋装なら露出が少ない黒のワンピース・アンサンブル」などを着用します。
これらを着用していれば、マナー的にも間違いがないので覚えておきましょう。
通夜を行うまでと通夜、葬儀でも喪家に相応しい服装が変わってきます。
例えば、通夜までであればごく一般的な洋服で落ち着いた色のものであれば問題ありません。
子供の場合は学校の制服で通夜や葬儀に参列してもマナー違反にはならず、制服のない小さな子供であれば暗めの色使いのブレザーなどが良いと言われています。
女性のアクセサリーについては何もつけない方が良いとされていますが、着けるのであればネックレスかピアスのどちらかのみ、結婚指輪以外の指輪は外しておいた方が無難です。
また、素材についてはアクセサリーは光るものを避け、シンプルなパールのものを使用すると良いでしょう。ネックレスかピアスのどちらかだけを着用し、指輪は結婚指輪以外は外した方が無難です。
喪家の男性が葬儀の時に着用するモーニングコートについては、ブラックスーツに比べて着用機会が少ないため、レンタルで対応する人も少なくありません。
急な葬儀であっても葬儀社に相談すればレンタルできるところを紹介してもらえることがあるので、慌てて購入するのではなく、まずは相談してみるのがおすすめです。
弔問客への応対も喪家のやるべきことの一つ
故人とのお別れに訪れた弔問客の対応も喪家がやるべきことの一つです。
ただ、弔問客の方も過度なもてなしを期待しているわけではないので、失礼のないよう対応することを心がけていれば問題ありません。
お茶やお茶菓子などをすぐに出せるように準備しておくといったことに気をつけていれば、弔問客から悪い印象を持たれることもないはずです。
香典をいただいた場合は、香典返しの際に必要になるので名前と金額を控えておき、丁寧にお礼の気持ちを伝えましょう。
<分からないことは葬儀社に相談!>
喪家になることは、生きている間にそうたくさんあるものではないでしょう。だからこそ、知らないことや不安なことがたくさんあります。
もし分からないことがあれば、葬儀社のスタッフになんでも聞いて相談をしましょう。葬儀のプロですから、何をしたらいいのか詳しく教えてくれます。
「喪家の犬」という言葉の意味
喪家の犬という言葉があります。これは、家族が亡くなり悲しみのあまりに、飼い犬の餌を忘れてしまい、犬が痩せていったということを表現した言葉です。
そんな由来から、「やつれている人」「見捨てられた人」などのことを、喪家の犬と呼ぶようになりました。
喪家としての立ち振る舞いを覚えておきましょう
いつかは喪家になる日が来るということを意識して、自分がやるべきこと、家族がやるべきことなどを考えておくようにするといいでしょう。
悲しいことではありますが、終活をする上で喪家としての立ち振る舞いを考えるのは重要なことです。